さ、やってみよか

末期ガンになった主婦が幸せ感じながら生きられるようになった食や知恵をお伝えします

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ガンになったことを知られたくない時に作ったウィッグの話

      2018/07/13

もう8年前のこと。2010年12月に初めての抗ガン剤治療をした。当時、標準治療だったシスプラチンとジェムザールという薬を2週間ほどの入院で使った。

初めてのガン治療

ガンとわかってからの私は脱け殻だった。次々に決まる検査や手続き、そして治療。最速のベルトコンベヤーでただただ運ばれる、そんな感覚の中にいた。

もうすぐ死ぬかもしれないという現実を受け入れられないまま、自分の気持ちは置き去りにするしかない日々。

この気持ちをどう扱えばいいのか。私にとっては、一番なんとかしてほしいところだったけれど、病院では教えてくれない。私がわかったことはこんなことだった。

強がる私

次々とやってくる出来事に怯えながら、必死のパッチでいた私。とうとう、抗がん剤を身体に入れることになった。

「脱毛はそんなにないからね。」という主治医の言葉も、どこかうわの空だった。

「怖い。でも、心が弱ったら負けて死ぬ。負ケテハイケナイ」とにかく、そんな強がる思いがずっとあった。気を抜けば、すぐにでも死んでしまう、そんな風に思ってた。

初めて、ガサッと抜ける

抗がん剤治療は繰り返し行うことが多い。1度目より2度目、2度目より3度目、しんどさはどんどん貯まる。副作用のダメージからの回復も、時間がかかる。腕に針が刺さってる、というだけでストレスで、点滴を引きちぎりたくなってくる。

1度目は気にならなかった抜け毛も、2度目からはどんどん抜けた。全く無くなることはなかったけれど、強がる心は簡単に折れて泣きまくった。

洗い場では排水溝が、脱衣場では床が、髪の毛でいっぱいになった。そのたびに掃除をする。ベリーショートにすれば良かったんだろうけど、美容院にすら怖くて行けなかった。

「まだある、まだ大丈夫。ぜんぜん、ある。」口ではそんなことをつぶやきながら、髪の毛を拾う時は、涙が溢れてしょうがなかった。

すっかり無くなってしまう治療もあるんだからと、わかってはいた。無くなっても、また生えてくる。でも、怖いものは怖いし、泣けるんだから仕方ない。

似合わせのウィッグを作った

今なら気にするほどでもないと思うが、その時の自分は半分ほどになった髪の毛が気になった。「あれ?髪の毛少なくない?まさか、ガン?」って周りに気づかれることが、とにかく嫌だった。なので、ウィッグを探すことにした。

できるだけ自然に、でもウィッグとわからないもの…には、なかなか出会えなかった。被ってますよというものに、ウン十万するものもざらにある。

そんな時、ふと何かで見た記事にRipsさんというお店をみつけた。なんと、その人に合わせたウィッグをカットしてくれるという。

電話をして行ってみると、JR神戸線垂水駅北を歩いて10分ほど、住宅街の一角にある建物の1階にあった。通りからは少し奥まった所にある入り口だから、気兼ねなく入りやすい。

楽しみと不安が入り交じった緊張気味の私も、担当のお姉さんと話すうちになんだか気分も緩んできた。身内以外にガンに立ち向かう仲間ができた、何だかそんな気持ちになった。

美容師さんでオーナーの豊さん自身が、ガンを患った経験から作られたお仕事だそうだ。その経緯を知っただけで、こちらが何にも言わなくても、今の不安はわかってもらえる、そんな安心感があった。

その時の写真。とても自然な出来上がり。なんとか笑えてる。

その人に合わせてウィッグをカットをしてくれる。今では、もしかしたら当たり前かもしれないけど、8年前のこの時はここにしかなかったので、とても嬉しくて安心した。これで髪がすっかり無くなったとしても、とりあえず大丈夫だなと。

治療に専念するには、悩みは少ない方がいい。今では「医療美容師」さんを育成する活動をされているそうなので、これからは病気による脱毛があっても強い味方が全国にいることになるんだろう。

医療は日進月歩、その周りのことだって、きっと、なんて思う。

2018・7月現在

行きつけの美容院で「毛量が増えた」と言われ続ける私の髪の毛。今はもっぱら、白髪のお手入れに余念がありません。

ちなみに、白髪染めは友人のつてもあり、美容院で使われている染料を使って自前処理。でも、白髪染めの丁寧な実験結果が載ってるこちらのサイトを見てみると、地肌にも髪の毛にも負担が少なそうなトリートメントタイプっていうのも良さそう。

8年前の私に伝えたい。「似合うウィッグ作ってくれる人がいるし、髪の毛はいっぱい生えてくるし、白髪をどうやってキレイにするか、なんてことを考えてる未来が待ってるからねーーーー」って。

今の私にも、未来の私からエールが送られてる。きっと、誰もがそうやって生きてるんだと思う。

 

 

 

 

 - ガンのこと,

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